もう前日から、天気予報が気になって気になってしょうがなかった。雨?それも朝まで降り続いて、やんでも午前中いっぱい不安定?降水確率 50 % ? あああ、なんかイヤな感じではある。
1998 年 2 月 21 日 (4 回目)
朝 8 時半ころに検定のエラい人がやってきて、卒業検定のだんどりをひととおり説明。もう 4 回目なので、「そんな話すっとばして早く始めようよ」って感じなのだが、そう言ってしまうわけにもいかず、心臓バクンバクンさせながら聞いている。
雨は上がっていたが路面はまだ濡れている。急制動の制動距離が 14m になるかもしれないが、その時の検定員の判断で変わるので、いちおういつもどおり 11m のつもりでいてくれとのこと。
大型二輪・普通二輪合計で 4 グループぐらいに分かれて検定のはじまり。今日の私は 3 番目。私のグループの検定員は、制動距離は最初は 14m でいきましょう、と言ったのですこしホッとする。
一番最初の挑戦者が、急制動のところでタイヤをロックさせたのか、止まれずにズッコケた。人の失敗をみて自分が安心してしまうのを感じるのはいささか自己嫌悪に陥ってしまうが、 2 番目の挑戦者、それと他のグループの挑戦者がすいすいスラロームや一本橋をクリアしていってしまうのも見てふたたび不安感が増す。
自分の番が回ってきてこれから発進だというときに、「路面が乾いてきたので、あなたの番から制動距離をいつもの 11m に戻します」と検定員がひとこと。
なぬーっ!? (-_-;)
まぁいいや。いったれいったれ。もう、スラロームも一本橋もクリア優先でタイム無視のつもりだ。前回のクランクでの足つきのいやな思い出が頭をよぎるが、無理矢理振り切って発進。
S 字 OK。クランク、いいぞその調子。コースを抜けて課題に入ってからは、「ニーグリップニーグリップ」と頭の中で連呼…してたつもりが、いつのまにやらまた頭の中真っ白だ。それでも、スラロームでパイロンこすった感触はなかったし、一本橋では早めに抜けて脱輪はしていない。急制動はどうだ?よし、11m 手前で止まれた。あとはもう発着点まで戻るだけだ。
「全体的に(ニー)グリップが弱かったです。スラロームなんかすこし危なかったし。急制動は…ゴニョゴニョ」 もう、ここから後、検定員に何を言われたのかまったく記憶に残っていない。ただ、「はい、はい、ええ、はい、ありがとございましたぁ」と自分が言っていたのだけは覚えている。
急制動がなんだって? 『うまく止まれたね』と聞こえたような気がしたが確信がない。まさか、限界線で止まれなかったのか? いや、そうだとしたら、自分自身で失敗したことがわかってるはずだ。「おっしゃあ、急制動 OK!」と心の中で叫んでいたから、ちゃんと止まれているはずなんだけど… ううう、心配だぁ。
「ではこれから合格発表をおこないますので、荷物を持って第 1 教室に移動してください」 もう、心の中では、Ys 2 のエンディングテーマのイントロが流れ始めていた(おいおい、エンディングかよ(笑))。
第 1 教室。午前 10 時ちょっとすぎ。「いまから正面のスクリーン上に表示されますが、合格者の受験番号には赤丸がついています。赤丸がついていないということは、『今回は残念でした』ということです。では発表します」
大型二輪。受験番号 3 番。○。
うわおぉぉぉん! やったやった、やぁっと合格だよ~。前の席に座っていた受験番号 2 番の人(やっぱり合格者)と顔を見合わせてニヤリ。
★
卒業式といっても、エラい先生の楽しいお話(ホントに楽しいお話だったんだよ。いま 53 才で数十年バイクに乗ってて 8 年前にオフ車に目覚めて今では休みの日に板橋でウィリーしてるやつをみたら彼なんだそうです)と、卒業証明書や免許センターへ出願する書類の説明などなど、あと、お金を入金しすぎている人へのお金の返却の説明などの後、解散。
お世話になった教官にお礼を言おうかと思ってちょっとうろうろしてたんだが、教習時間中でみんな忙しそうだったのであきらめ、なんだかぽかんとした余韻を残しつつ、レインボーモータースクールを後にした。