図説 江戸っ子のたしなみ

評価:★★★★★

彼等は偉くて忙しい人を見てもお気の毒さまで、自分はマイナスなどとは思わなかった   ― 7ページ

江戸の柳にゆられていりゃあ、ひとりも死ぬのも怖かねぇ。家や銭を残すなんざあ江戸っ子の隅にもおけねえ。どうかして出世するような災難にゃあいたかねえ。今日は河岸が休みだから八百屋をやめて、口上でも覚えて飴売りでもやるか。あとは隣の熊公と酒でも飲みながら花見の相談でもしようか。   ― 100ページ